新型コロナ感染拡大で総会開催「Q&A」<マンション管理センター>5月の総会シーズン控え〜理事会決議で『延期決定も』・「緊急事態」と位置付け〜

投稿日:2020年04月09日 作成者:右田 順久 (1136 ヒット)

総会延期措置、管理規約に規定がない場合は理事会決議で延期決定もー。公益社団法人マンション管理センターは3月27日、新型コロナウィルス感染拡大に伴い総会開催に関する問い合わせが多く寄せられているとし、総会開催時の留意事項や延期する場合の手順等を説明した「Q&A」をホームページで公表した。
5月の総会シーズンを見据えた対応で、延期については「災害発生時の場合等にはやむを得ず期間内に総会を開催できない場合もあり得る」と指摘。新型コロナウィルスの感染拡大も、こうした「緊急事態」に準じ総会の開催リスクや組合員の安全も勘案し「期間内の開催が可能か否かが検討されるべき」との解釈をした。

Q&Aでは①通常総会を開催する場合の留意事項、➁総会を開催しない場合の書面・電磁的決議、③総会開催の延期について、④理事決議による延期決定、➄延期する場合の手続き、⑥延期による区分所有法の解釈、⑦延期した場合の管理委託契約更新手続きーの7項目について解説している。
通常総会を開催する場合は、議決権行使書か委任状による議決権行使方法を推奨する方法が考えられる、としている。直接会場に足を運ばなくても総会を成立・議案を可決できるようにするわけだ。この場合、来場を抑えるため事前に書面による議決権行使を推奨しておく必要がある。Q&Aでは議案に対する意見を文書で表明できる旨知らせておく、などの留意事項も示している。②は総会を開かず書面・電磁的方法を述べた。総会の延期については、「新会計年度開始以後2ヶ月以内に招集しなければならない」と規定されるケースが多い管理組合に言及した上で災害発生時など「やむを得ず期間内の総会を開催できないこともあり得る」と想定。新型コロナウィルスの感染拡大についても、災害時同様、総会の開催リスクや組合員の安全等も勘案し期間内の開催が可能かどうか検討されるべきものだとした。
理事会決議による総会延期決定には「期間を超えて総会を延期せざるを得ないと判断する場合」には理事会決議で総会延期を決定することも考えられるとした。
マンション標準管理規約には総会延期についての規定が設けられていないが、「緊急時の対応」として、解釈した形だ。このため、管理規約に規定がないケースを想定した、総会を延期する場合の手続きも例示。理事会の決議事項として、延期決定のほか、①新役員が就任するまで現役員が職務を行う、②総会で次期収支予算が決まるまでは今期収支予算に従い予算執行をする、➂管理委託契約は従前と同一条件での暫定契約を結ぶーの3項目を示している。
総会の延期措置が区分所有法違反になるかどうかについては、法務省民事局がホームページで公表した見解を引用した。同見解では、新型コロナウィルス感染症の影響で前年の開催から1年以内に区分所有法上の「集会」が開催できなくなった場合の法解釈を示している。
区分所有法では管理者、管理組合法人の場合は理事が年に1回は集会を招集しなければならないと規定されている。事務の報告は「毎年一定の時期」に報告しなければならない、との規定もあるが、見解では「前年の開催から1年内に必ず集会の招集をし、集会において事務の報告をすることを求められているわけではない」。このため、前回の集会から1年以内に区分所有法上の集会が開催できない事態に陥った場合は「その状況が解消された後、本年中」、つまり今年中に集会を招集し、必要な報告をすれば足りる、と判断している。管理規約上の「総会」を招集する管理組合理事長は一般的に区分所有法上の管理者に就任する決まりになっているため、区分所有法上の「集会」は管理規約上の「総会」にあたる。総会延期は管理規約違反にはなってしまうが、今年中に「集会」を開けば区分所有法違反にはならないということだ。
管理委託契約の更新については、一般社団法人マンション管理業協会が2月27に公表した「マンション管理会社の感染症等流行時対応ガイドライン」で示した契約更新方法例を参考にした。「緊急時の対応として理事会で従前と同一条件での暫定契約を締結することについて決議する方法が考えられる」とした上で、理事会決議により契約を結ぶことについて管理会社との事前協議を行い、理解を得ることが大切だとしている。
※以上の詳細については、マンション管理センターのHP(以下のアドレス)をご参照下さい。 https://www.mankan.or.jp/cms-sys/wp-content/uploads/2020/03/20200327-CORONA-QA.pdf
(マンション管理新聞:令和2年4月5日付)


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