2020年のマンション関係のニュース  〜マンション管理新聞から〜

投稿日:2020年12月20日 作成者:右田 順久 (227 ヒット)

NEWS 1 新型コロナ感染拡大 未曽有の事態に直面
 新型コロナウィルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言が4月7日、7都府県を対象に発令された。宣言を受け、マンション管理の現場は、これまでにない事態に陥った。
管理人や清掃業務の縮小・一部休止といった宣言下における対応方針を打ち出す管理会社も一定数に上った。
 都内のマンションでは、大手管理会社から「管理スタッフを配置できない」、ごみ出しについては収集日の運搬作業までを必要最低限のスタッフで行うなどの対応を記した文書が届いた。その後撤回されたが、管理会社も混乱していた。この管理組合の理事長は「ごみ出しだけは絶対にやってもらわないといけない。マンションが崩壊する」と口にした。
別のマンションでは、ごみ出し・ごみ置き場の清掃など一部業務だけを実施し、各種点検は一部延期・中止の対応が掲示された。
4月16日には緊急事態宣言の対象が全国に拡大。在宅勤務によるスタッフ不足で理事会への「月次報告」を諦めるという会社や、4月開催予定の総会について「全て延期」を管理組合に提案したとするケースもあった。大規模修繕工事は「6割は休工」した改修業者もいた。セミナー・相談会などが宣言発令前の3月ごろから中止や延期が相次いだ。

NEWS 2  改正適正化法・円滑化法が公布
    マンション管理適正化法・建替え円滑化法の改正案が6月16日、衆議院本会議で可決・成立し、24日に公布された。
適正化法は同法が制定された2000年以降、初の本格的な改正となった。一部を除き、公布から2年以内に全面施行される。同法では、国が策定する「基本方針」に基づき、地方自治体が策定できる「マンション管理適正化推進計画」と、同計画を策定した区域における管理組合が定めた「管理計画」の認定制度を新たに創設した。自治体が管理組合に対して助言、指導、勧告できる規定も盛り込まれた。
マンション管理業関係では、重要事項説明・書面交付について変更した。住説は、自治体から管理計画の認定を受けた管理組合の管理者については、管理者側が希望しない場合、書面の交付だけで済むようにした。重説書や契約時に作成・配布する書面は、管理組合側の承諾があれば、電子ファイルなどに置き換えることもできる。
建替え円滑化法では、これまで耐震性不足が要件だった要除却認定の対象を拡大し、外壁の剥落等により危険が生じる恐れが生じることなどを加えた。認定を受けた「特定要除却認定マンション」は、多数決で敷地売却などができる。施行は21年12月の予定。

NEWS 3  東京都 管理状況届け出制度を開始
 東京都も条例に基づく管理状況届け出制度が4月1日、スタートした。9月30日に届け出期限を迎えた。
都マンション課によれば、10月12日時点の届け出数は全体の約4割。届け出義務対象の1983年以前に建築された6戸以上の分譲マンションは約1万4000棟としており、約5600棟が届け出を行った計算だ。同課は、同様の制度を先行する豊島区や板橋区で届け出数が5割に達するまで1年を要した点から、半年で4割は「そこそこ順調だ」と評価した。
条例で未届けマンションには管理組合・区分所有者への報告を求めたり、職員らによる調査ができるが、まずは督促などで自発的な届け出を促す考え。
都内23区26市のうち要届け出マンション上位10区・上位3市に届け出を尋ねると9月30日時点で区は世田谷区が届け出率48.5%、市部では多摩市が64.3%で最も高かった。

NEWS 4  適正管理評価制度 22年4月スタートへ
 一般社団法人マンション管理業協会(管理協)が創設を進める「マンション管理適正評価制度」(仮称)の開始予定時期が2022年4月に決まった。管理協によれば、改正マンション適正化法の管理計画認定制度の開始予定時期に合わせた。
9月4日にはホームページに制度の概要等をまとめた専用ページを開設。管理組合が自分のマンションの管理状態をチェックできるよう、仮の評価シートも掲載した。
同制度は、マンションの管理状況を五つの評価項目で評価する。評価結果は総会決議を得た上で管理協が物件管理情報システムに登録し情報開示する。昨年9〜12月に計4回にわたって関係団体による「マンション管理適正評価研究会」で管理の適切性が市場価値に反映される仕組み作りや情報開示などを検討していた。

NEWS 5  敷地斜面崩落 通行人が死亡
 神奈川県逗子市で2月5日、市道沿いの分譲マンション(築16年、38戸)敷地の斜面から土砂が崩落し、通行中の女子高校生が巻き込まれて死亡する事故が起きた。
同市は、管理組合の承諾を得て実施した斜面の応急復旧工事に要した費用と、今後実施する本復旧工事の費用について管理組合と協議。市は当初「第一義的には原因者負担」としていたが、市道の早期復旧などを理由に12月の市議会で本復旧工事費は市が合意書案や補正予算案を可決した。
事故を巡っては、一部の報道機関が、遺族が管理会社の代表と区分所有者の住民らを刑事告訴したと報道。10月には神奈川県が事故前日に管理員が斜面上部に亀裂を発見し管理会社に連絡していたと明らかにした。
<以上、マンション管理新聞(令和2年12月15・25号付)の記事より抜粋>


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