改正マンション関連法の全国説明会始まる。(国交省・法務省)、東京を皮切りに47都道府県で~「経過措置」にも言及。現行の管理規約は来年4月1日以降改正法に抵触する規定は無効に~

投稿日:2025年10月29日 作成者:右田 順久 (173 ヒット)

今年5月に改正・公布された一連のマンション関係法の概要を解説する全国説明会が10月21日、東京で始まった。12月25日まで、全国47都道府県で開催する。
7月にも東京で同様の説明会を実施しているが、今回は10月17日に公表された改正マンション標準管理規約、同月改正されたマンション管理適正化法施行規則で業務・規則内容が固まった管理業者管理方式への対応など前回説明会開催後に更新された情報も盛り込んだ。今説明会では区分所有法改正前後の「経過措置」にも言及した。
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 まず、管理組合も集会(総会)について解説。来年4月1日の施行前、同年3月31日までに招集手続きが開始された場合は総会が4月1日以降でも現行法の規定が適用される。招集手続きを4月1日以降に始めるケースは改正法が適用され、全ての決議の招集通知について「議案の要領」を記載しなければならなくなる。また通知から総会会日まで1週間以上の期間を確保しなければならない。
会日までの期間は現行法では規約で「伸縮できる」と定めているため1週間未満に短縮できるが、改正法は「伸長できる」と規定されたため、規約による短縮はできなくなる。改正前のマンション標準管理規約で定められた緊急時の短縮規定に基づく招集は来年4月以降使えない。(下欄の記事を参照)
現在使用している管理規約は来年4月1日以降、改正法の規定に抵触する規定は効力を失う。
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 改正法の背景・必要性について説明した国土交通省住宅局参事官(マンション・賃貸住宅担当)付の歌代純平企画専門官は「他の会場はまだ空きがある」と説明会参加を呼び掛けていた。※この日の様子は後日、マンション管理ポータルサイト(国交省HP)で近日中に公開される予定。
※当日配布した資料についても以下のHPの窓口にて公開の予定。
令和7年度 改正マンション関係法に関する全国説明会 受付窓口
HP:https://koushuu-setsumeikai.mlit.go.jp/m/r7_kaisei_mansion2

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法改正に伴う規約の見直し。手続き面の留意事項を提示

10月21日に東京で始まった一連の改正法の概要を紹介する全国説明会では、改正法施行に伴う注意点の解説について以下のとおり行われた。特に区分所有法の改正で必須となる管理規約の見直しについて、改正区分所有法施行前後における総会招集手続き、議事・決議要件等を示して手続きを誤らないよう関係者の理解を求めた。
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 国土交通省は10月17日、区分所有法の改正事項等を反映させた改正マンション標準管理規約の公表に際し説明会同様に同規約を踏まえ管理規約を改正する場合の手続き面の留意点を示している。
改正区分所有法施行前後の管理規約の改正要件を表に示した。(↓の□の枠内「要件の整理」を参照
改正区分所有法は各マンションの管理規約について「改正法の規定に抵触するものは改正法の施行日以降効力を失なう」(付則第2条3項)と定めている。
今回の改正では、規約の改正などに係る集会(総会)の成立要件(定足数)・決議要件が変更されている。このため「これらの部分は改正法の施行日以降は現行規約の規定と抵触することになる。」と促した上で、➀改正法施行までに規約改正を決める総会の招集手続きを開始する。②改正法施後総会に招集手続きを開始するーの2パターンにおける手続きを示した。
「留意点」では、改正前の標準管理規約は総会の成立要件(定足数)を「議決権総数の半数以上」と想定していたが、改正法では規約の改正等を行う場合の「特別多数決議」についての法定要件を「区分所有者の過半数のものであって議決権の過半数」と定めていると解説。議決権だけでなく区分所有者の人数の要件も設けられたほか、それぞれの定足数が「過半数」とされ、現行規約の「半数以上」とは異なる点に注意が必要だと解説している。

 

                                  【改正法施行前後の管理規約の改正要件の整理】

 2026331日までに管理規約の改正に係る集会の招集手続きを開始する場合
 ・招集手続き→現行規約(マンション標準管理規約に準拠)の規定に従い集会を招集       (1)招集通知の発送時期――集会会日の2週間まで
   (2)招集通知の内容――会議の日時・場所・目的、議案の要領
 ・議事、決議要件等→現行規約の規定に従い議事を行う
    (1)定足数――議決権総数の半数以上の出席
    (2)決議要件――組合員総数・議決権総数の各4分の3以上
 【備考】集会の会日が改正法施行前の場合は規約の改正議案中に「この改正は令和8年          (2026年)41日から効力を発することとする」といった文言を加え、改正法施行           日 か ら改正後の規約の効力が発生することを併せて決議する。(※会日が改正法施行         以 降 の 場合は必要なし)202641日以降に管理規約の改正に係る集会の招集手続きを開始する場合
   ・招集手続き→現行規約(マンション標準管理規約に準拠)の規定に従い集会を招集。         規約が標準管理規約に準拠していない場合(改正法に抵触する場合)は改正法の規定        に従う。
   (1)招集通知の発送時期――集会会日の2週間まで ※緊急時に理事会承認を経て               5日間を下回らない範囲で期間を短縮できる旨の規定は改正法に抵触するため同規             定に則った招集は不可。
   (2)招集通知の内容――会議の日時・場所。目的、議案の要領
   ・議事、決議要件等→改正法の規定に従い議事を行う
   (1)定足数――組合員総数および議決権総数の過半数以上の出席
    (2)決議要件――集会に出席した組合員およびその議決権数の各4分の3以上
 【備考】すでに改正法が施行されているため改正規約は即時に効力を発することとなる             ※上記は説明会時配布資料を基にマンション管理新聞社にて作成

*マンション管理新聞(2025年(令和7年)10月25日号)の記事より抜粋掲載。

                                                  以上           


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