〖改正適正化法〗運用に配慮求める(東京都が国に提案要求)〜法に先行し制定の管理条例への影響を懸念)〜

投稿日:2021年01月01日 作成者:右田 順久 (60 ヒット)

東京都が11月19日、国の2021年度予算編成に対する提案要求をまとめ公表している。7月の国の施策・予算に対する提案要求と併せ毎年2回提案要求を行っており、マンションの適正な管理と円滑な再生による良質なストック形成促進についても毎回の提案要求事項になっている。

今回の要求事項は「改修によるマンション再生の促進」「マンションの管理水準の向上」「既存マンション取引き時における管理情報の開示促進等」など全11項目。「団地型マンションの再生の円滑化」が削除された以外は、7月の要求とほぼ同様の内容だ。
7月の要求では、改正マンション管理適正化法の公布を受け「マンション管理適正化法と地方公共団体の条例との関係」を要求事項に掲げている。
東京都を含め、改正法に先行して管理状況の実態把握方法や管理適正化のための管理組合等に対する助言・指導等に関する規定を設けた条例を制定した自治体に配慮を求める内容だ。
要求では「同法の運用などに配慮し、当該当自治体の条例制度の運用などに大きな影響が生じないようにすること」としている。
「管理水準の向上」では従来、優良な管理が行われているマンションなどを評価し「税制、金融等の優遇措置を講じる」としてきたが改正法の公布を受けて、改正後の適正化法の運用に当たって、こうした措置を講じるよう修正を施している。
(マンション管理新聞:令和3年1月5日付版より抜粋)

2020年のマンション関係のニュース  〜マンション管理新聞から〜

投稿日:2020年12月20日 作成者:右田 順久 (85 ヒット)

NEWS 1 新型コロナ感染拡大 未曽有の事態に直面
 新型コロナウィルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言が4月7日、7都府県を対象に発令された。宣言を受け、マンション管理の現場は、これまでにない事態に陥った。
管理人や清掃業務の縮小・一部休止といった宣言下における対応方針を打ち出す管理会社も一定数に上った。
 都内のマンションでは、大手管理会社から「管理スタッフを配置できない」、ごみ出しについては収集日の運搬作業までを必要最低限のスタッフで行うなどの対応を記した文書が届いた。その後撤回されたが、管理会社も混乱していた。この管理組合の理事長は「ごみ出しだけは絶対にやってもらわないといけない。マンションが崩壊する」と口にした。
別のマンションでは、ごみ出し・ごみ置き場の清掃など一部業務だけを実施し、各種点検は一部延期・中止の対応が掲示された。
4月16日には緊急事態宣言の対象が全国に拡大。在宅勤務によるスタッフ不足で理事会への「月次報告」を諦めるという会社や、4月開催予定の総会について「全て延期」を管理組合に提案したとするケースもあった。大規模修繕工事は「6割は休工」した改修業者もいた。セミナー・相談会などが宣言発令前の3月ごろから中止や延期が相次いだ。

NEWS 2  改正適正化法・円滑化法が公布
    マンション管理適正化法・建替え円滑化法の改正案が6月16日、衆議院本会議で可決・成立し、24日に公布された。
適正化法は同法が制定された2000年以降、初の本格的な改正となった。一部を除き、公布から2年以内に全面施行される。同法では、国が策定する「基本方針」に基づき、地方自治体が策定できる「マンション管理適正化推進計画」と、同計画を策定した区域における管理組合が定めた「管理計画」の認定制度を新たに創設した。自治体が管理組合に対して助言、指導、勧告できる規定も盛り込まれた。
マンション管理業関係では、重要事項説明・書面交付について変更した。住説は、自治体から管理計画の認定を受けた管理組合の管理者については、管理者側が希望しない場合、書面の交付だけで済むようにした。重説書や契約時に作成・配布する書面は、管理組合側の承諾があれば、電子ファイルなどに置き換えることもできる。
建替え円滑化法では、これまで耐震性不足が要件だった要除却認定の対象を拡大し、外壁の剥落等により危険が生じる恐れが生じることなどを加えた。認定を受けた「特定要除却認定マンション」は、多数決で敷地売却などができる。施行は21年12月の予定。

NEWS 3  東京都 管理状況届け出制度を開始
 東京都も条例に基づく管理状況届け出制度が4月1日、スタートした。9月30日に届け出期限を迎えた。
都マンション課によれば、10月12日時点の届け出数は全体の約4割。届け出義務対象の1983年以前に建築された6戸以上の分譲マンションは約1万4000棟としており、約5600棟が届け出を行った計算だ。同課は、同様の制度を先行する豊島区や板橋区で届け出数が5割に達するまで1年を要した点から、半年で4割は「そこそこ順調だ」と評価した。
条例で未届けマンションには管理組合・区分所有者への報告を求めたり、職員らによる調査ができるが、まずは督促などで自発的な届け出を促す考え。
都内23区26市のうち要届け出マンション上位10区・上位3市に届け出を尋ねると9月30日時点で区は世田谷区が届け出率48.5%、市部では多摩市が64.3%で最も高かった。

NEWS 4  適正管理評価制度 22年4月スタートへ
 一般社団法人マンション管理業協会(管理協)が創設を進める「マンション管理適正評価制度」(仮称)の開始予定時期が2022年4月に決まった。管理協によれば、改正マンション適正化法の管理計画認定制度の開始予定時期に合わせた。
9月4日にはホームページに制度の概要等をまとめた専用ページを開設。管理組合が自分のマンションの管理状態をチェックできるよう、仮の評価シートも掲載した。
同制度は、マンションの管理状況を五つの評価項目で評価する。評価結果は総会決議を得た上で管理協が物件管理情報システムに登録し情報開示する。昨年9〜12月に計4回にわたって関係団体による「マンション管理適正評価研究会」で管理の適切性が市場価値に反映される仕組み作りや情報開示などを検討していた。

NEWS 5  敷地斜面崩落 通行人が死亡
 神奈川県逗子市で2月5日、市道沿いの分譲マンション(築16年、38戸)敷地の斜面から土砂が崩落し、通行中の女子高校生が巻き込まれて死亡する事故が起きた。
同市は、管理組合の承諾を得て実施した斜面の応急復旧工事に要した費用と、今後実施する本復旧工事の費用について管理組合と協議。市は当初「第一義的には原因者負担」としていたが、市道の早期復旧などを理由に12月の市議会で本復旧工事費は市が合意書案や補正予算案を可決した。
事故を巡っては、一部の報道機関が、遺族が管理会社の代表と区分所有者の住民らを刑事告訴したと報道。10月には神奈川県が事故前日に管理員が斜面上部に亀裂を発見し管理会社に連絡していたと明らかにした。
<以上、マンション管理新聞(令和2年12月15・25号付)の記事より抜粋>

「『総会の在り方検討、追加的選択が目的』、「議決権行使・本人確認等―論点・考え方」を提示<管理協>〜『IT総会』でガイドライン、具体的取扱い例も〜

投稿日:2020年12月15日 作成者:右田 順久 (124 ヒット)

一般社団法人マンション管理業協会(管理協)は12月2日、IT技術を活用して管理組合の総会を行う場合の法的・実務的論点と考え方を示したガイドラインを1日付けで策定した、と発表した。実際に人が集まる「リアル」に加え、オンラインによる出席を認める「リアル+オンライン併用型」ではオンライン出席者の出席・議決権行使の取り扱い、本人確認、質問の取り扱いなどを論点に挙げている。


ガイドラインは管理協が9月に設置した「ITを活用した総会の在り方検討会」(座長=鎌野邦樹・早稲田大学法学学術院教授)が2回にわたる会合を経て、」作成した。同検討会は1日付けで報告書をまとめ、管理協理事長名で国土交通省住宅局長・法務省民事局長に提示している。
報告書ではコロナ渦で政府から「新しい生活様式」が示されたが「管理組合運営においても大きな変革が求められている」と指摘。今冬の「第三波」到来に対し、「三密」を回避・緩和して総会などを開催できる方法を構築する必要があり「場所の制約を受けず、どこにいても参加可能な『新しい総会のスタイル』が望まれている」と述べ「その実現に向けITの利活用は必要不可欠」だとしている。その一方で、総会をどう開催するかは管理組合の規模、IT環境の整備状況や区分所有者のIT環境の有無、あるいはITへの理解度などに起因する格差を踏まえ「望ましい手法が検討されるべき」だとし、「必ずしも」『ITを活用した総会』が望ましいという方向性を提示するものではないと言及。検討会が策定したガイドラインは、あくまで管理組合が総会の在り方を検討する際の「追加的な選択」を提示するのが目的だ、としている。
報告書では「リアル+オンライン併用型」に加え、実際に人が集まらず、ウェブ会議システムなどを使って出席・議決権行使を行う「オンライン」総会・理事会について基本的な考えを示す一方、法的論点を提示。論点についての考え方を別途「ガイドライン」に示した。
(下記の【別表1:法的・実務的点】をご参照)

IT総会が現行の区分所有法上開催できるかどうかについては「否定されるものではないと考える」と結論付けている。リアルタイムに開催場所と区分所有者との間で情報伝達の双方向性と即時性が確保されている環境にあれば総会の意義を満たし、建設的な議論の機会として「有用な手段」だと位置付けた。

IT理事会については、「リアル+オンライン併用型」「オンライン」いずれも「管理規約への規定が必要だと考えられる」とし、「標準管理規約への反映が必要」との認識を示している。規定については、オンライン理事会の開催方法、リアルに加えオンライン出席・議決権行使を認める旨の条文を挙げている。
また、今後は、コロナ禍という緊急措置ではなく、ITの利活用拡大に鑑み、IT総会の適正実施に向け区分所有法やマンション標準管理規約などにおける法解釈の明文化が必要だとした。【別表2:今後の課題】をご参照)具体的には「オンライン形式で開催する際の招集手続き(通知事項等)」、「オンライン形式で理事会を開催する際の規約モデル」等を挙げた。

【別表1:法的・実務的点】
<リアル+オンライン併用型総会>
➀オンライン出席区分所有者ならびに議決権行使の取り扱いについて
②オンライン出席者(区分所有者・代理人)の本人確認について
③オンライン出席区分所有者からの質問の取り扱いについて
④通信障害等への対応について
<オンライン総会>
➀会議場所の考え方について
②開催方法の選択について

 

【別表2:今後の課題】
<➀オンライン総会・リアル+オンライン併用型総会>
以下の点について区分所有法・標準管理規約等における法解釈の明確化
ⅰオンライン出席区分所有者の議決権行使の取り扱いについて
ⅱオンライン出席の管理者等による、毎年1回の「事務報告」の取り扱いについて
ⅲオンライン形式で開催する際の招集手続き(通知事項等)
<②オンライン理事会・リアル+オンライン併用型理事会>
以下の点について標準管理規約等に明示
ⅰオンライン形式で理事会を開催する際の規約モデル
ⅱオンライン出席者の議決権行使の取り扱いについて
ⅲオンライン形式で開催する際の招集手続き(通知事項等)

(マンション管理新聞:令和2年12月5付)

「コロナ禍でも『話し合いの場』を11/2マンション再生セミナー<マン管センター>〜「将来」決められるマンションに・合意形成の重要性を指摘〜

投稿日:2020年11月09日 作成者:右田 順久 (177 ヒット)

公益財団法人マンション管理センターは11月2日、東京・神保町の日本教育会館一橋ホールでマンション再生セミナーを開いた。新型コロナウィルス感染症対策として定員を絞っての開催となったが、当日は約300人が参加。セミナーに関する関心の高さがうかがえた。

この日は国土交通省・マンション政策室の高橋宏幸企画専門官が今年改正されたマンション管理適正化法・建替え円滑化法の概要を解説。同センターの廣田信子参与が、将来の方向性を決められるマンションになるためのポイントなどについて話した。
具体的な再生については旭化成不動産レジデンス・マンション建替え研究所の大木祐悟副所長が、建て替え・敷地売却の実務と課題などを報告した。
廣田氏は、将来の方向性を決めるための一助として「長期マネンジメント計画」の策定を提案。「コロナ禍の今はじっくり資料を調べて現状や課題を整理するチャンス」と述べた。
また新たに話し合いの場として「オンライン会議システムは、結論を出さない話し合いの場としても有効」と指摘。コロナ禍でも「話し合いの場を確保して」と合意形成の重要性を説いていた。
(マンション管理新聞:令和2年11月5付)

『管理状況届け出制度』約4割が届け出完了<東京都>〜9月30日に提出期限、「そこそこ順調」と評価、年内にも督促へ〜

投稿日:2020年10月17日 作成者:右田 順久 (186 ヒット)

今年4月にスタートした東京都の管理状況届け出制度が9月30日、届出期限を迎えた。10月12日時点の届け出数は、都マンション化によると全体の約4割。届け出義務対象は約1万4000棟だとしており、おおむね5600棟が届け出を行ったことになる。
未届けマンションには管理組合・区分所有者への報告を求めたり、職員が調査をできることになっているが、まず督促などで自発的な届け出を促す考えだ。
                                                                             ◇
マンション課は約4割という届け出状況を「そこそこ順調だ」と評価する。同様の制度を先行実施している豊島・板橋の2区では、届出数が5割に達するまでに1年を要した点が、半年で4割という結果に一定の評価を与えた要因となっている。
届け出は都の「マンションポータルサイト」から行うか、最寄りの自治体に書類を郵送・持参することになっている。マンション課は「正式な数は精査中で未確定」としたうえで、比率としては、オンラインによる届け出が多い」としている。
見届けマンションについては「管理組合がないケースも考えられる」とする一方、コロナ禍で総会の開催が遅れ、届出の承認・報告など行えないため未届けになっているマンションのあるのでは」とも。「今後も地道に、丁寧に粘り強く届け出を呼び掛ける」としている。
都条例では「正当な理由なく届け出がないマンション」には管理組合・区分所有者に報告を求めたり、職員らによる調査ができるようになっている。都知事による指導・勧告も認められている。こうした措置を取るかどうかは特別区の場合、各区の判断に委ねられている。都マンション課は「区市町が年内に1回は督促して貰うことを想定している」(同)届け出を促すために積極的な周知活動を行う方針で、都の広報紙でのPRなども検討しているという。管理状況の届け出対象は1983年以前に建築された6戸以上の分譲マンション。届け出義務がないマンションによる、任意の届け出も認めている。任意の届け出は10月12日現在、「20〜30棟前後ある」(同)
                                                                             ◇
都内23区26市のうち要届け出マンション棟数上位10区・上位3市に、届け出済みがどの程度に達しているか尋ねた。(下記表を参照)
上位10区では、世田谷区・杉並区・品川区・目黒区・板橋区の届け出率がそれぞれ4割強。最も高いのは世田谷で48.5%。上位3市では、多摩市が64.3%で6割を上回っている。
要届け出マンション数最多の世田谷区(1285棟)は、届け出期限の9月30日現在で623棟の届け出があった。今後は「早ければ10月中に督促を目指している」(居住支援課)。一方新宿区は10月に広報紙で周知活動を行ったが、コロナ禍での総会延期等を考慮し「督促は様子見する」(住宅課)。ただし、「管理不全」の兆候があるなどと判断したマンションへの指導は、「今年度中に実施したい方針」だ。
八王子市は11月から督促を開始する予定で「さらに出てこない場合は3月頃に再度督促する」(住宅政策課)
                                                                              ◇

【東京都の上位10区・上位3市の届け出状況】

順位 自治体名 要届け出マンション数 届け出マンション数 届け出率(%) 日付
世田谷区 1285棟 623棟 48.5% 9月30日
2 港区 970棟 約320棟 約33.0% 10月6日
3 渋谷区 936棟 237棟 25.3% 9月30日
4 新宿区 約900棟 約250棟 約27.8% 10月6日
5 大田区 約750棟 4割弱 10月13日
6 杉並区 695棟 297棟 42.7% 10月7日
7 豊島区 649棟 182棟 28.0% 10月7日
8 品川区 603棟 264棟 43.8% 9月30日
9 目黒区 593棟 251棟 42.3% 10月7日
10 板橋区 583棟 278棟 47.7% 10月8日
15 多摩市 395棟 254棟 64.3% 9月30日
19 八王子市 247棟 131棟 53.0% 10月8日
22 武蔵野市 184棟 79棟 42.9% 9月30日

 (マンション管理新聞:令和2年10月15付)

改正マンション管理適正化法の「基本方針」の概要案を提示<国交省>〜『適正化指針』は従来通り・9/15第3回検討会〜

投稿日:2020年10月02日 作成者:右田 順久 (376 ヒット)

国土交通省の「マンション管理の新制度の施行に関する検討会」(齋藤広子座長)の第3回会合が9月15日、東京・虎ノ門のオランダヒルズ森タワーで開かれた。改正マンション管理適正化法で国交省が定める、と規定された「基本方針」の概要(案)が示され、委員が意見交換した。

第1回会合で提示した基本方針の概要案について項目ごとのポイントをまとめている。
『基本方針の内容』は下記の項目の通り。「管理組合によるマンションの管理の適正化の推進に関する基本的な指針に関する事項」は、従来の「マンション管理適正化指針」(マンション管理適正化法第3条に基づく国交大臣が公表した指針【平成28年3月改正】)に該当する。記載項目・内容も現行の指針を踏襲している。
当日、委員から記載内容の追加を求める意見があった。2017年の個人情報保護法の改正を踏まえ、居住者名簿や要支援者名簿等の「法律に基づいた管理が書いてあった方がいい」等の指摘が挙がった。
「マンション管理適正化推進計画の策定に関する基本的な事項」では、委員から、まずは管轄する地域で実態調査等を行い「管理状況の把握が第一であることをしっかり記載した方がいい」とする意見があった。
「その他重要事項」では「修繕等が適切に行われていないマンションに対する措置」で、「助言等を繰り返し行っても、なお管理の適正化が図られないことも考えられる」と言及。
修繕が適切に実施されず、老朽化したマンションが放置されれば著しく保安上危険となり、また著しく衛生上有害な状態となる恐れがあると認められるに至ったなどの場合は「建築基準法に基づき、地方公共団体が改善の命令等の強制力を伴う措置を講じることも考えられる」とした。
管理計画の認定基準につての議論もあった。「長期修繕計画の策定・見直し」では「5年以内」を要求しているが「管理組合で精査する時間、検討する時間も必要だ」とし、5年で明確に区切るべきか疑問視する意見が出ていた。次回は来年3月に行う予定。
 ◇

【基本方針の内容】

◆  マンションの管理の適正化の推進に関する基本的な事項
◆マンションの管理の適正化に関する目標の設定に関する事項
◆管理組合によるマンションの管理の適正化の推進に関する基本的な指針(マンション管理適正
化指針)に関する事項
◆マンションがその建設後相当の期間が経過した場合その他の場合において当該マンションの建
替えその他の措置に向けたマンションの区分所有者等の合意形成の促進に関する事項
◆マンションの管理の適正化に関する啓発及び知識の普及に関する基本的な事項
◆マンション管理適正化推進計画の策定に関する基本的な事項・その他マンションの管理の適正
化の推進に関する重要事項

(マンション管理新聞:令和2年9月25付)

基本方針・認定基準案を国交省提示<改正マンション管理適正化法>〜新制度施行で検討会設置・7月30日に第1回会合〜

投稿日:2020年09月02日 作成者:右田 順久 (501 ヒット)

国土交通省は「マンション管理の新制度の施行に関する検討会」を設置して7月30日、東京・霞が関の経済産業省別館で第1回会合を開いた。今年6月に公布された改正マンション管理適正化法で新たに規定された国の基本方針、管理計画認定制度における管理計画の認定基準、行政による助言・指導等の基準について検討する。来年3月まで全4回開催する予定で、座長には横浜市立大学国際教養学部教授の齊藤広子教授が就いた。
基本方針は2022年3月末までに告示する予定。マンション管理適正化推進計画制度、管理計画認定制度は22年4月のスタートを目標としている。この日の会合では新制度の概要と基本方針・認定基準案を提示し意見交換が行われた。(下記の基本方針案をご参照。)
「その他」の重要事項としてはマンション管理士制度の一層の普及促進、建築基準法に基づく命令等の措置、工事・設計コンサルタントの業務の適正化、ICT化の進展対応などが盛り込まれている.
認定基準は「管理費と修繕積立金の区分経理がされているか」「計画期間が25年以上の長期修繕計画が作成されているか」など、一般的な内容だ。次回は8月18日に行う予定。                    ◇
 検討委員会は齊藤座長を含め11人。一般社団法人マンション管理業協会・同マンション計画修繕施工協会らもオブザーバーとして参加している。座長代理は東洋大学理工学部の秋山哲一教授。他の委員は以下の通り。
戎正晴弁護士/岡本知佳子・神戸市民間住宅担当課長/鎌野邦樹・早稲田大学法学学術院教授/川上湛永・NPO法人全国マンション管理組合連合会会長/小林利之・公益財団法人マンション管理センター専務理事/篠原みち子弁護士/瀬下義浩・一般社団法人日本マンション管理士会連合会会長/富永信忠・東京都マンション課長/村井芳巳・戸田市まちづくり推進課課長
 ◇
基本方針の概要(案)
1.マンションの管理の適正化の推進に関する基本的な事項
(1)管理組合、国、地方公共団体等の役割
(2)管理組合の役割
(3)国の役割
(4)地方公共団体の役割
(5)マンション管理士およびマンション管理業者の役割

2.マンションの管理の適正化に関する目標の設定に関する事項
3.管理組合によるマンションの管理の適正化の推進に関する基本的な指針
(マンション管理適正化指
針)に関する事項
➀管理組合によるマンションの管理の適正化の基本的方向
②マンションの管理の適正化のために管理組合が留意すべき事項
(1)管理組合の運営
2)管理規約
(3)共用部分の範囲および管理費用の明確化
(4)管理組合の経理
(5)長期修繕計画の策定および見直し等
(6)発注等の適正化
(7)良好な居住環境の維持および向上
(8)その他配慮すべき事項
③マンションの管理の適正化のためにマンションの区分所有者等が留意すべき事
④マンションの管理の適正化のために管理委託に関する事項

4.マンションがその建設後相当の期間が経過した場合その他の場合において当該マンションの建替えそ
の他の措置に向けたマンションの区分所有者等の合意形成の促進に関する事項
5.マンションの管理の適正化に関する啓発及び知識の普及に関する基本的な事項
6.マンション管理適正化推進計画の策定に関する基本的な事項
➀マンションの管理の適正化に関する目標
②マンションの管理の状況を把握するために講ずる措置に関する事項
③マンションの管理の適正化の推進を図るための施策に関する事項
④管理組合によるマンションの管理の適正化に関する指針
(都道府県等マンション管理適正化指針に関する事項)
➄マンションの管理の適正化に関する啓発および知識の普及に関する事項
⑥計画期間
⑦その他マンションの管理の適正化の推進に関し必要な事項

7.その他マンションの管理の適正化の推進に関する重要事項
➀マンション管理士制度の一層の普及促進
②管理計画認定制度の適切な運用
③都道府県と市町村との連携
 ④建築基準法に基づく命令等の措置
➄修繕工事および設計コンサルタンとの業務の適正化
⑥ICT化の進展への対応

(マンション管理新聞:令和2年8月5日付)

 

『新型コロナ対応ガイドライン・(管理協・7月20日改訂版公表)』〜内容・大幅に拡充、5項書面・規定通りの対応必要〜

投稿日:2020年08月01日 作成者:右田 順久 (552 ヒット)

一般社団法人マンション管理業協会(管理協)は、7月20日付で今年2月に公表した
『マンション管理会社の感染症等流行時対応ガイドライン』を改訂し『マンション管理業における新型コロナウイルス等感染症対応ガイドライン』として公表した。ガイドラインは感染拡大の第2・第3波が危惧されるとしており、管理協への相談や関係機関が広表した情報などを踏まえ、大幅に内容を拡充している。
            ◇
管理組合内で感染を覚知の場合の「十分な助言」
関連法令等への対応ではまず、総会の開催・延期に関する「管理組合の意思決定」と意思決定について集会や書面決議に代わる「ITを活用した承認」について追加。
公益財団法人マンション管理センターが広表した「新型コロナウイルス感染拡大における通常総会開催に関するQ&A」「ITを活用した総会・理事会の開催に関するQ&A」などを示している。
管理組合の意思決定では、収支決算・事業報告は「書面または電磁的方法による決議ではなく、集会をもって事業報告を行うことと解せる」とし「注意が必要」とした。マンション管理適正化法では、財産の分別管理(76条・同施行規則第87条5項)と管理事務の報告(第77条)関係の原則的な対応を追加した。
76条関係では、修繕積立金等の徴収や保管口座への収納、各種支払い手続きは「管理組合の根幹」として社員の配置体制を整えるよう努める、としている。毎月交付義務がある「5項書面」は「規定通りの対応が必要」とした。77条では管理業務主任者のマスク着用や管理者等と距離を保つ対応を上げている。77条と重要事項の説明等・契約成立時の書面交付におけるIT活用についても追加しているが、内容は適正化の政省令改正を踏まえガイドラインに反映予定としている。
ほかに法定点検・検査等の実施について新設。年1回の貯水槽の清掃では厚生労働省の建築物衛生法関連のQ&Aを示し「法に基づき実施しなければならない」とした。
法令以外では企業としての感染防止等の対策を新設。管理業者が管理組合内で感染者を覚知した際の留意点も示した。二次感染防止等の観点で「管理組合にその事実を報告する必要がある」としたが、報告を受けた管理組合の対応によってはトラブルになる可能性も指摘。そのため、あらかじめ理事長や理事会からの相談に応じ「該当住戸が特定されないようにするなどプライバシーおよび個人情報保護法への配慮」や「感染拡大防止」などの必要性について助言を行うとしている。
(マンション管理新聞:令和2年7月25日付)

“改正法、6月24日公布”〜マンション管理適正化法・建替え円滑化法・6月16日衆議院本会議で可決〜

投稿日:2020年07月01日 作成者:右田 順久 (853 ヒット)

マンション管理適正化法・建替え円滑化法の改正案が6月16日、衆議院本会議で全会一致で可決、成立。24日に公布された。12日には、国土交通委員会で審議され、全会一致で原案通り可決されている。
                                                         ◇
マンション管理適正化法の本格的な改正は同法が制定された2000年以降、今回が初めて。
改正法は一部を除き、公布から2年以内に全面施行される。施行日は、今後政令で定める。
改正法の目玉は地方自治体による「マンション管理適正化推進計画」の策定と計画を策定した区域における、管理組合が定めた「管理計画」の認定制度の創設だ。
改正法上の適正化推進計画を策定済みと位置付けられる自治体を含めて、4月30日時点で28都道府県・7市が計画の策定を予定している。
(マンション管理新聞:令和2年6月25日付)

“30万戸以上5社で3割弱、10万戸以上15社で5割超す”〜2020年版・総合管理受託数ランキング(マンション管理新聞)〜

投稿日:2020年06月01日 作成者:右田 順久 (1428 ヒット)

マンション管理新聞社は、管理会社各社の2020年3月末現在の総合管理受託戸数の調査を実施した。
その結果を「総合管理受託戸数ランキング」2020年度版として発表する。同集計には部分管理や賃貸管理戸数を除いた。集計した管理会社は514社。4月1日付で合併や管理事業を譲り受けた管理会社の場合は、吸収されたり、事業譲渡した管理会社の3月末時点での受託戸数を合算して集計した。

「グループ別ランキング」(後掲のランキング2.を参照)は持ち株などで事実上支配下にある会社の管理受託戸数を総合集計したもの。オリックスのグループ広報によれば、社内で現在、大京アステージと穴吹コミュニティを「大京ユニット」と表現しているが、弊紙の調査では「グループ」として集計した。                  
 グループ上位15社の顔触れは同じだが、野村不動産パートナーズと日本総合住生活が入れ替わり、それぞれ10位、11位となった。「会社別上位15社の顔ぶれ」(後掲のランキング1.を参照)に変化はなかったが、順位に変動があった。長谷工コミュニティが長谷工スマイルコミュニティ(前回26位、沖縄支店の管理事業を新会社。長谷工コミュニティ沖縄に分割継承)と総合ハウジングサービス(同28位)を吸収合併したことで、36万6793戸を数え、前回の5位から3位にランクアップした。
合人社計画研究所が昨年から1万2423戸増やしたことで、三井不動産レジデンシャルサービスを抜いて7位になった。野村不動産パートナーズは前回の12位から10位へランクアップした。
9位の住友不動産建物サービスは前回同様順位は9位だが、1万7574戸も減らした。昨年の人手不足、人件費高騰を受けて同社がサービスの品質を保てないとして「契約辞退」を申し入れた結果の表れだ。弊紙が昨年10月15日第1118号の「業界を覆う『建サ』ショック」で詳細を報じたが、親会社である住友不動産の積極的なマンション供給を考慮すると、「約1割に『辞退』を通知」と報じた弊紙の内容を裏付けた形だ。同社の決断は「これまで『どんな案件でも抱えていないといけない、管理組合の無理な要求にも応じないといけない』とする風潮があった管理業界に一石を投じた」との指摘も多く、実際、契約辞退を申し出た管理会社も少なくない。
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「コスト競争」から「IT化競争」へシフト必至
 弊紙が昨年8〜9月に管理会社30社を対象に実施したアンケート調査で、30社全てが「管理委託費の値上げの可能性を感じている」と回答。その約9割が実際に「値上げ提案を行っている」と答え、また、全体の7割以上に当たる22社が契約辞退などの措置を「取ることがある」と回答した(2019年10月25日付・第1119号参照)。最低賃金の上昇や働き方改革などでコスト増がその背景にある。また、「契約辞退」の申し出の理由では「採算が取れない」以上に、「管理組合の要求・注文が不合理」がトップを占めた。管理会社各社は業務の効率化、社内経費の見直しによる経営努力、そして管理業務の仕様変更の申し出などさまざまな努力を重ねたものの、「値上げ」提案が受け入れられず、結果的に受託管理戸数を減らした管理会社も少なくなかった。
新型コロナウイルス問題で社会のインフラ機能を支える管理会社の重要性が改めて確認された。その一方、人手不足、特に現場従業員の人手不足は深刻度を深めている。管理組合に対して、管理会社の経営環境の理解をどう深めていくかが、大きな課題だ。また、コロナ禍でIT化の必要性が急速に高まった。今後は電子投票による総会、ウェブ理事会、テレビ会議システムなどITを駆使した管理運営が急スピードで拡大しよう。単なるコスト競争から、こうしたIT競争が受託管理戸数ランキングに反映されてくると予想される。
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 総合管理受託戸数ランキングでは30万戸以上が5社、10万戸以上が15社、5万戸以上が23社、3万戸以上が35社、、1万戸以上が85社となった。なお、MMSマンションマネージメントサービス社が管理戸数を減少させているが、同社によれば「部分管理」を見直した結果、としている。
分譲マンションのストックは昨年末時点で664万戸と見込まれる。上位15社の市場占有率は54.7%で昨年から1.0%も増加した。グループ別上位15社ではでは61.2%と昨年と同じだった。
ランキング順位で市場占有率を見ると、上位10社で44.7%(昨年43.7%)、20社で60.2%(同59.2%)、30社で67.1%(同66.5%)、40社で71.7%(同71.4%)、50社で74.8%(同74.8%)、100社で84.6%(84.7%)となった。
増加戸数ランキングについては(同リストは割愛)、合併効果で9万戸以上増加させた長谷工コミュ二ティがトップ。住友不動産建物サービスをはじめとした管理会社による『管理委託契約辞退申し入れ』の動きに伴い、この1年はちょっとしたリプレイス活況時期でもあった。


1.【2020年版の管理会社上位15社の顔触れ】 ※( )内は総合管理の受託戸数
第1位:日本ハウズイング(459,551戸)、第2位:大京アステージ(429,576戸)、第3位:長谷工コミュニティ(366,793戸)、第4位:東急コミュニティ)(341,041戸)、第5位:三菱地所コミュニティ(335,980戸)、第6位:大和ライフネクスト(273,011戸)、第7位:合人社計画研究所(217,075戸)、第8位:三井不動産レジデンシャルサービス(209,421戸)、第9位:住友不動産建物サービス(173,147戸)、第10位:野村不動産パートナーズ(164,126戸)、第11位:日本総合住生活(161,162戸)、第12位:コミュニティワン(160,377戸)、第13位:あなぶきハウジングサービス(127,990戸)、第14位:穴吹コミュニティ(108,757戸)、第15位:伊藤忠アーバンコミュニティ(106,680戸)

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2.【2020年版グループ別ランキング】 ※G:グループ、( )内:グループの受託戸数
第1位:大京G(538,333戸)、第2位:東急コミュニティG(525,313戸)、第3位:日本ハウズイング  (460.454戸)、第4位:長谷工管理ホールディングス(403,275戸)、第5位:大和ハウスG371,524戸 )、第6位:三菱地所コミュニティ(335,980戸)、第7位:三井不動産レジデンシャルサービスG(277,985戸)、第8位;合人社計画研究所G(244,856戸)、第9位:住友不動産建物サービス(173,147戸)、第10位:野村不動産パートナーズ(164,126戸)、第11位:日本総合住生活(161,162戸)、第12位:あなぶきハウジングサービス(127,990戸)第13位:伊藤忠アーバンコミュニティ(106,680戸)、第14位:日本管財G(96,834戸)、第15位:東京建物アメニティサポート(76,387戸)
〜終わり〜
(マンション管理新聞:令和2年5月25日付より抜粋)

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