管理組合向け解説作成へ<個人情報保護法のガイドライン発表>~「中小規模事業者」扱いも・・・~

投稿日:2016年12月07日 作成者:右田 順久 (1170 ヒット)

個人情報保護委員会は11月30日、改正個人情報保護法のガイドラインを発表した。パブリックコメントでは管理組合の位置づけや対応の確認を求める声が寄せられた。同委員会事務局は管理組合を同法上の「中小規模事業者」とする見方を示しつつ、今後作成する「解説資料等」の中で具体的な考えを明らかにする意向を示した。同法は来春ごろ全面施行の予定。

ガイドライン(通則編)のパブコメで、管理組合の扱い等に関する意見は一般社団法人日本マンション管理士会連合会や三井不動産レジデンシャルサービスなどから計5件が寄せられた。
同委員会は考えとして「管理組合が個人情報データベース等を事業の用に供していれば個人情報取扱事業者」と指摘。管理組合の理事等が100名以下で、取り扱う個人の数が過去6月以内のいずれの日でも5000を超えない場合「中小規模事業者」に該当する、と示した。総会等の委任状取得の際は「利用目的が明らかなのため、必ずしも利用目的の明示は必要ない」としている。
中小規模事業者は安全管理の緩和措置が認められており、ガイドライン(通則編)で組織的・人的・物理的・技術分野的の安全管理措置を例示している。ただ、パブコメには「マンション管理業者に全面的に個人情報管理を委託しているケース」など、管理組合向けに別途の配慮を求める意見も寄せられた。同委員会ではこうした意見を踏まえ、今後「解説資料等の作成」という形で対応する考えだ。
(マンション管理新聞:平成28年12月5日付)

『細則で可否』も想定・特区民泊~国交省・許容・禁止の規約例発表~

投稿日:2016年11月18日 作成者:右田 順久 (690 ヒット)

国土交通は11月11日、特区民泊を許容又は禁止する場合の管理規約上の規約例を発表し、関係自治体・団体に通知した。
管理組合に規約で特区民泊実施の可否を明示してもらうことで、認定等の円滑化を図りたい考え。
来年の通常国会提出予定の民泊新法についても、新法施行に合わせ類似の規定を示す方針だ。

表記は専有部分の用途を「専ら住宅」使用に限定している標準管理規約第12条準拠を想定し、第2項に可否の規定を設ける形。許容、禁止、使用細則明示の3パターンを例示し、いずれも対象は特区民泊利用限定。使用細則自体の例示はない。
10月31日施行の改正国家戦略特区法施行令では、特区民泊の連泊期間は6泊7日以上から2泊3日以上に緩和。
一方、認定申請前に事業予定者によるマンション住民等への説明等は義務付けとなっている。
規約改正の必要性は特区民泊が実施可能な区域外では直接関係なく、区域内でも事業予定者による申請前の説明が行われるが、同省では「必要に応じ、あらかじめ管理組合で議論の上、管理規約等において方針を告知しておくことが望まれる」としている。
特区民泊に関する規約案は9月16日の国家戦略特区のワーキンググループで議論され、「特区民泊は現区規約でも可能」を持論とする八田達郎座長らは挙用の規定新設案に難色を示していた。今回の可否併記に関し「規約解釈で神学論争するのを避け、円滑な運営のためにという趣旨で了解して貰った。民泊新法の際も、同様の規定を例示する見込み」(マンション政策室)と話す。
また2泊3日以上の特区民泊に関する技術的助言の通知では、共同住宅の住居出口部分に非常用照明装置の設置等により、該当住戸を建築基準法上の「住宅」とみなし、住居専用地域での実施も可能としている。
(マンション管理新聞:平成28年11月15日付)

マンション 民泊の可否明示を~国交省が規約文案 トラブル回避狙う~

投稿日:2016年10月27日 作成者:右田 順久 (615 ヒット)

空き部屋に旅行者を有料で泊める「民泊」の広がりを受け、国土交通省はマンションの管理規約に民泊の受け入れの可否を明示するよう促すことを決めた。規約の文案をつくり、近く業界団体などに通知する。民泊ではゴミ出しや騒音を巡るトラブルも多いことから、あらかじめ規約で可否を決めておく必要があると判断した。
日本を訪れる外国人観光客が増え、宿泊施設が不足しているため、政府は民泊を国家戦略特区で旅館業法の適用外として認めることにした。今年2月から運用が始まり、東京都大田区と大阪府の大東市など4市で今月11日まで28施設が参加、利用者は297人となっている。
政府は来年の通常国会に、全国で民泊を認めた新法案を提出する方針だ。
だが、多くのマンション管理組合がひな型として使っている国交省作成の「標準管理規約」には民泊に関する記載はない。
国交省は、部屋を「民泊に使用できる」「できない」の2通りの管理規約の文案を作成。近くマンション管理や不動産の団体、全国の自治体に通知し、規約で可否の明示を求めることにした。特区内のマンションを販売する不動案会社にも、民泊を認める物件か明示することも求めていく方針だ。
(朝日新聞・平成28年10月27日付(朝刊))

全ての管理組合が対象に<来年9月までに施行へ>~個人情報保護法改正・「適用除外」ルール撤廃~

投稿日:2016年09月15日 作成者:右田 順久 (1166 ヒット)

改正個人情報保護法の全面施行まで、およそあと1年。「個人情報取扱事業者」の要件から取り扱い量の規定が削除され、数に関係なく組合員名簿や居住者名簿、要援護者名簿などの個人情報を扱う管理組合は全て「個人情報取扱事業者」になる。同法所管の個人情報保護委員会は今秋以降、中小規模事業者向けのガイドライン案を公表し、安全管理措置の特例的な対応を例示する方針。管理組合等の対応方法についても、Q&A等の形式を含め示す考えだ。

【個人情報保護委員会 ガイドラインで対応提示へ】
昨年9月9日公布の同改正法で、個人情報の取り扱い量が少ない事業者を適用除外としていた規定(第2条3項5号)が廃止された。それに伴い、過去6カ月以内に5000人以下という人数要件を設けていた施行令改正の政令案が公表された。 法令は公布から2年以内、来年9月9日までに全面施行される。
「個人情報取扱事業者」とは、個人情報をデータべース化して事業活動に利用している者。法人や営利・非営利の区別はなく、データベースには名簿も含まれる。管理組合員、居住者、要援護者等の名簿を作成している管理組合、自治会・町内会・防災会等の団体も法の適用対象担になる形で、個人情報保護委員会は「管理組合や自治会も『個人情報取扱事業者』になる」と指摘する。これまで情報取り扱い量が5000人以下の場合は、「適用除外」の扱いを受けてきたが、このルールが廃されたため、管理組合は全て「個人情報取扱事業者」になる、というわけだ。
「個人情報取扱事業者」は、取得した個人情報をどんな目的で使用するのかできる限り特定し、正確かつ最新の内容に保つよう努めたり、データの漏えいや毀損の防止など安全管理について必要な措置を講じなければならない、といった義務を負う。違反行為に対する直接の罰則はないが、主務大臣の命令や勧告に従わない場合は6月以下の懲役や罰金刑に処せられることになっている。
管理組合等はどう対応すべきか。法の改正以前から同法の趣旨を踏まえ、公益財団法人マンションん管理センターは昨年1月、『マンション管理規組合で作成する名簿の取り扱いに関する細則について』を発行し、組合員・居住者・要援護者の各使用細則モデルを提示。取得する個人情報の利用目的や名簿の管理方法等を明示している。一般社団法人マンション管理業協会発行の『マンション管理業における個人情報保護ガイドライン』は主に管理会社向けに個人情報取得等に関する各種書式を掲載し、事業者の対応方法を示している。注意したいのは初めて事業者となる管理組合等にとっての安全管理措置。通常、組織的・人的・物理的・技術的と4つの安全管理措置が求められており、本格的に対応するとなると、相当な手間が予想される。
ただ、個人情報保護委員会はガイドライン案で小規模の事業者向けに特例的対応を示す方針だ。簡易な措置容認も有り得る。「委員会でも自治会等に配慮を求める意見はある。管理組合や自治会等の活動内容を踏まえ対応方法を検討しており、混乱が起きないよう、Q&Aでも示したい」  管理組合等が名簿の取り扱いに関し細則作成で対応する場合、どの程度まで規定を整えるべきか。同委員会は「ガイドライン等は秋から年内までには意見募集の形で公表する」と話している。
(マンション管理新聞:平成28年9月15日付)

標準管理委託契約書を改正・国交省~情報開示項目を拡大<管理費等の滞納額も>~

投稿日:2016年08月08日 作成者:右田 順久 (1209 ヒット)

国土交通省は7月29日、マンション標準管理委託契約書・同コメントの改正を行った。
専有部分売却の際、宅建業者等からの求めに応じてマンション管理業者が開示するマンション管理情報について、項目を充実させ、新設の契約書別表5に一覧表記した。情報開示の事務費用は公布の相手方から受領できる規定を契約本文で明文化している。
改正はマンション管理業者が管理組合に代わり情報開示できる範囲を規定した第14条(管理規約の提供等)のみ。開示の相手方を拡大し、売却予定の管理組合員から情報提供の求めがある場合も、別表第5記載事項について書面または電磁的方法で開示する。
開示情報は売主組合員の滞納額も含め、個人情報保護法に照らし特段の配慮が必要な情報ではないとコメントで注釈している。別表第5の各項目は3月14日発表のマンション標準管理規約の別添4を反映している。

改正内容はパブリックコメントでの提示案とほぼ同じ。28件の意見が有り、同省の考え方を示した。
管理委託契約変更の際、第14条のみの変更は「軽微変更」に該当し、同一条件の契約更新と同じ扱いとなるが、「管理組合と十分な調整を行うことが必要」とも指摘。重大事故・事件の対象は共用部分だけでなく、敷地も明示した。
(マンション管理新聞:平成28年8月5日付)

民泊新法「禁止でも参考モデルを」~可否の意思表示必要?「専ら住宅」規定 現状では解釈定まらず~

投稿日:2016年07月28日 作成者:右田 順久 (788 ヒット)

民泊サービスの在り方に関する検討会で論点の一つとして指摘されていた「専ら住宅使用規定の管理規約における民泊の可否」問題。国土交通省の香山幹市市街地建築課長(当時)は考え方を整理し、示したい」と答えていたが、どう整理されるのか。

民泊新法の制度設計で示された民泊の定義は「住宅を活用した宿泊サービスの提供」。住宅か否かの判断は宿泊日数を基準とし、「180日以下の適切な日数」以内であれば住宅として扱い、それ以上であれば旅館・ホテル等として旅館業法で扱う形となる。適切な日数は新法で示される。
では、民泊新法上の「住宅」は管理規約上の「住宅」とどう関係するのか。5月13日・第10回検討会で香山課長は個々の管理規約における「住宅」の意味はその規約を作成した人が決めるもので、「行政法上、住宅をどう定義しようと影響は受けない」と明言しているが、新法における民泊に対し、従来の管理規約で民泊が禁止できるとの考えは示していない。
佐藤将年マンション政策室長は「現行規約が紛争の原因になるのは避けたい。民泊新法の条文が明らかになった後対応するが、考え方や形式はまだ白紙。管理規約の性質上、最善は各管理組合が可否の意思表示を明確にすること」と話す。
ただ、多くの管理組合は標準管理規約に準拠し「専ら住居として使用」の規定以上に詳細な禁止規定を設けていない。特別決議で規約を改正するのも負担はある。現行規約のまま民泊禁止の解釈が定まればいいが、禁止するにも参考モデルが欲しい、という管理組合は少なくない。  (マンション管理新聞:平成28年7月25日付)

管理規約案提示も<国交省>トラブル回避へ検討~「民泊」新法では住宅の位置付け~

投稿日:2016年06月28日 作成者:右田 順久 (873 ヒット)

 年内にも法案が提出される見込みの「民泊新法」の施行に際し、国土交通省が民泊関連の管理規約を提示することを検討している。
新法による民泊は「住宅を活用した宿泊サービス」と位置付けられており、現行のマンション標準管理規約における専有部分の用途変更だけでは、条文解釈をめぐって混乱が生じる可能性もある。同省は「専ら住宅~」という現行規定の解釈について専門家の意見を聞くなどする一方、トラブルの最小化を目的に分譲マンションで「民泊を認める場合」「民泊を認めない場合」それぞれの管理規約案を提示したい考えだ。 
 
  厚生労働省と観光庁が6月20日に開いた民泊サービスの在り方に関する検討会。この日で最後になった会合では、民泊サービスの制度設計の在り方についてまとめた最終報告案が提示され、承認された。22日には正式に報告書として公表された。
報告書は3月に示された中間報告を踏襲した内容。年間の提供日数に上限を設けるなどといった「一定の要件」を満たす「住宅」で宿泊サービスを行う場合、旅館業法の適用を受けず、インターネットによる届け出や登録で民泊を行えるようにする。
  サービスの形態は住宅提供者が居住しながら一部を利用者に提供する「家主居住型」と、提供者が不在の「家主不在型」を想定している。いずれも分譲マンションの場合は「管理規約に違反していない」ことの確認を求める。ただ、新法による民泊は「住宅」を活用した民泊サービスと位置付けられている。会合終了後、検討会の事務局サイドは「区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない」と規定するマンション標準管理規約の「専有部分の用途」について、「現実には住戸に小さなオフィスがある職場兼住居というケースもあり、判断が分かれる可能性もある」とコメント。「今後も分かり易く整理したい」と、現行規定が新法による民泊を認めていないかどうかの解釈については明言を避けた。                                                                                                                                                                                                                                          
国交省マンション政策室は「行政法上の『住宅』と、当事者間の合意内容にもよるが、管理規約のような民事上の契約における『住宅』の扱いはまた別」としている。ただ、今後立法化が進む中で規約解釈をめぐり、トラブルになる可能性もあることから、現行条文の解釈の掘り下げに加え、民泊関係の管理規約案を提示したい考えだ。(マンション管理新聞:平成28年6月25日付)

「市街地再開発なら、建て替え3分の2で」~改正法案が成立 国交省は実施目標・今後10年で約30団地~

投稿日:2016年06月06日 作成者:右田 順久 (1070 ヒット)

 都市再開発法を含む都市再生特別措置法等一部改正法案は6月1日、参議院本会議で賛成多数により可決・成立した。
自治体が都市計画に位置付ける場合の市街地再開発事業としてのマンション建て替えは、敷地共有者3分の2の同意でできるようになる。国土交通省は今後10年間で30団地での実施を目標としている。

 一括法案の中でマンションが特に関係するのは都市再開発法第20条の改正。組合施行の第一種市街地再開発事業において、敷地共有では共有者全員の合意が必要だったが、共有者各人を1人と数え方を改めることで、同意要件が通常の再開発事業同様の3分の2以上になる。
建て替えに伴う敷地分割は行いやすくなるとされ、一定の既存建築物を存置できる個別利用区制度も創設された。法案の審議は衆・参両院国土交通委員会で5月20日と31日行われ、共に賛成多数で原案通り可決した。
 5月20日衆・国土交通委員会で黒岩宇洋議員(民進)は、団地再生における区分所有法と都市再活法の優先関係を質問。
由木文彦同省住宅局長は「どちらの法を選ぶかは住民の合意形成次第」と答え、法改正により建て替えの際、市街地再開発事業が使いやすくなり、今後10年間の実施目標を「築45年以上の団地300弱のうち、1割に当たる約30団地」と示した。従前の1筆共有・全員同意による市街地再開発型建て替え実積は「墨田区の旧同潤会アパートのみ」答えた(同月31日・参院)。
木村伸子議員(共産)は20日、建て替えに際し区分所有法と比べ同意要件が低く、財産権・居住権の侵害になるのではと質問。
由木局長は区分所有法と異なり自治体の都市計画決定が必要となる点を強調し、「一定の施行区域要件を満たし、公益性・公共性のある事業として実施されるため、財産権等の侵害にはならない」と答えた。
 市街地建築課によると、改正法の施行時期は9月中の見込。(マンション管理新聞:平成28年6月5日付)

標準管理規約改正を受け「標準管理委託契約書」も準拠~情報開示規定を整備・国交省~

投稿日:2016年05月16日 作成者:右田 順久 (1257 ヒット)

国土交通省は4月25日、マンション標準管理委託契約書・同コメントの改正案を発表し。意見募集を始めた。
改正対象は改正標準管理規約におけるマンション管理情報開示規定に対応する部分のみで、標準管理委託契約書第14条と14条コメント。手数料を相手方から受領できる規定を契約本体で明文化し、開示項目は新設の別表の第5表に列記する。意見の募集は5月31日まで。
3月14日改正した改正した標準管理規約第64条へ閲覧対象に長期修繕計画書等を追加し、書面交付による開示や交付相手方の費用負担を規定した。標準管理委託契約書はこれらの規定に合わせる形。開示事項は規約別添4と同じ内容。改正案は第14条で、専有部分売却等のため、管理会社は宅建業者や管理組合員から書面等により開示の依頼があれば、管理組合に代わり、管理規約や別表5記載事項を書面等で開示する、と開示業務を規定。その費用は開示の相手方から受領できるとした。
第14条関係コメントでは、宅建業者や購入予定者に対する管理組合の財務・管理情報の開示はトラブルの未然防止や資産価値向上等の観点から意義があると指摘。「共用部分における重大事故・事件」の開示可否は管理組合に確認し、承認を得た上で開示することも考えられるとした。別表第5記載事項は重大事故等の個人名を除き、特段プライバシー配慮が必要な情報ではないとの認識も示している。
改正時期は「夏か遅くても年内」(不動産課)も見込み。(マンション管理新聞:平成28年5月15日付)

3/14国交省「マンション標準管理規約」(5年ぶり5回目)~管理組合「ガバナンス」強化へ。適正化指針も~

投稿日:2016年03月18日 作成者:右田 順久 (1476 ヒット)

国土交通省が3月14日、マンション管理適正化指針とマンション標準管理規約・同コメントの一部を改正した。昨年10月に行ったパブリックコメントの改正案とおおむね内容は同じ。
規約改正では、区分所有者以外の外部専門家も管理組合役員になれる規定を選択肢として設置。コミュニティー形成は、指針で管理組合の積極的な取り組みを望ましいと位置付けた上で、管理費と管理組合業務の規約条文から「近隣にも配慮した居住者間のコミュニティ形成」、いわゆるコミュニティ条項を削除した。規約改正は2011年7月以来5回目。新たな組合運営に対応する大きな変更を含んでいるが、個々のマンションの規約改正は任意。団地型・複合用途型の標準管理規約についても同様の改正を順次行う。

規約改正は12年1月から15年3月まで計11回開いた「新たな管理ルール検討会」(福井秀夫座長)の検討を踏まえたもの。
改正のポイントの特徴は、役員の資格要件(規約第35条)で「組合員」の規定を削除した条文を設け、外部専門家を活用したい組合に選択肢を用意した点。1982年5月の標準管理規約の初策定以来、「役員=区分所有者」として理事会運営方式が定着してきたが、今後第三者の理事長、理事、監事への就任が可能となり、いわゆる管理者管理の選択もできるようになる。各種活用パターンは規約コメントに別添例示している。ただし選任方法は細則で定めるとし、資格要件も含め細部の例示は今後検討される。
管理費と管理組合業務の規約条文も改正した。削除案に関係団体から異論のあった「地域コミュニティー形成」に関する費用や業務の規定は、検討会の提言通り削除となった。一方、指針の前文で、マンションのコミュニティー形成を「重要なものであり、管理組合においても、区分所有法に則り、積極的に取り組むことが望ましい」と明記。規約コメントで管理組合のコミュニティ形成活動の留意点を述べている。
そのほか、監事の理事会出席を義務付け、役員の利益相反取引防止規定や暴力団排除条項を新設。災害時等の理事会の応急対応を明確化し、理事長等による専有部分の立ち入り権限を容認した。
パブコメの結果は意見総数760。意見提出者数団体含め125。主要項目に対する国交省の考え方が示されている。
一連の役員責任強化は「管理組合のガバナンス強化の観点」に立って規定。外部専門家の資格要件等は、今後具体例の提示を検討する。議決権の価値割合設定を認める規約コメント部分は「あくまで新築時に限った選択肢」と強調した。コミュニティ―活動は「国交省としては、防災・防犯、美化・清掃、緑化・景観形成、生活ルール調整など、居住環境の維持・向上に資するコミュニティー活動には、管理費から支出可能であると考えています」と述べている。規約等各種資料は国交省ホームページ・「マンション政策」サイトの「マンション管理について」に掲載している。
(マンション管理新聞平成28年3月15日付)

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